06月
12
2012

【特集20】「○○しなければ辞めます」と頻繁に口にする社員

問題社員の対応20(「○○しなければ辞めます」と頻繁に口にする社員)

 例えば医療機関では7:1基準看護の導入以降看護師が不足しています。特に診療所では募集しても応募がまったくないなどの話を聞くことが多くなりました。
そのような状況を知ってか知らずか、院長に「○○手当を支給してください。」「休日を増やしてください。」などことあるごとに要求を出してくる職員がいます。言っていることはもっともなことであっても、診療所の経営としてすぐに実行できないものや、人手が足りない状況があるからこそいま少し我慢してがんばってもらいたいという思いなどを理由に申し出をすぐに取り入れられないことを伝えると、決まって「それなら私はやめさせていただきます。」と答えるようです。人手が足らないから必ず院長が止めに入るという読みがあり、院長が「わかった、手当は支給するから、辞めるのは考え直してくれるね」と懇願して残ってもらったという形にしている、ネゴシエーション上手のようです。(本人はそんなことは一言も言いませんが・・・。)
1.このような社員にはどう対応すべきか
  躊躇せず辞めていただくことです。このような社員は決して止めてはいけません。退職の意思表示があればその意思を直ちに受理してください。
課題や問題提起、改善要望を出すこと自体はまったく問題ありません。むしろ経営者は社員のそのような行動を望む必要があります。しかし、要望を聞き入れなければやめるという短絡的な発言はまったく別物です。辞める気もないのに辞めるという言葉を軽々しく口にする社員とは信頼関係は築けません。課題や改善事項を経営者と一緒に考えていこうという姿勢があるからこそ職場の改善は進むのです。このような社員は多分に「自己中心的な偽善者」であることが多いようです。皆のためにといいながら実は自分の処遇を良くしようということしか眼中にないのです。会社の経営や社員の処遇のことを真剣に考えている社員は「辞める」という言葉を軽々しく口にはしません。また、一度口にすればそれを撤回するような無責任なことは繰り返しません。迷わず辞めていただいてください(無理を言っていることは百も承知ですが)。
(1)余力があるうちに
   社員が1人でも辞めてもらったら困るような追い込まれた状況になる前に、このような社員の気質を見抜き、早く対応することが大切です。問題とすべき言動があった場合は厳しく指導し、改善を促してください。見てみぬ振りを続けていると増長してしまいます。反発したり一向に改善が見込めないようであれば、できるだけ早く辞めていただくように話を進めていきましょう。
(2)辞めてもらったら困るという状況
   今一人でも辞めてもらったら困るという事態は全力を尽くして回避しましょう。知恵を出せばなんとかなるものです。このようなときこそ助けてもらえるようなネットワークや交友関係を作っておきましょう。また求人難の状況でも求職者に選んでもらえるような魅力的な職場作り、ブランド力の向上に日頃から真剣な努力を続けましょう。  
2.社員に信頼される経営者に
  社員になめられたら全うな経営はできません。社員がなめきった態度を取る原因の一つとして、社員に強く反発されたら何もかも撤回してしまうような日ごろの経営者の優柔不断な言動があります。一方で信頼関係を喪失する言動としてあいまいな指示の繰り返し、一方通行的なコミュニケーション、安定しない感情などがあります。このような日ごろの言動が続くと優秀な社員はやめてしまい、なんでこんな社員がと思うような社員ばかりが残ってしまうのです。社員は経営者を写した鏡であると自戒し、自分自身の言動の反省、経営者としての資質の向上に最善の努力をすることも大切です。
◆ 北九州社会保険労務士 社会保険労務士法人九州人事マネジメント ◆

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