06月
12
2012

【特集28】インターネットに会社の悪口を書き込む社員

問題社員への対応28(インターネット上のブログなどに会社の悪口を書き込む社員)

 インターネットが普及し自身の作成するブログや2ちゃんねるなどにいろいろな書き込みを自由にすることができるようになりました。その中で「会社の経営はいいかがげんだ」「同僚はバカばっかりだ」「給料が安い」などと会社のことを書き込むことがあった場合は、どう対応したらよいでしょうか。

1.基本的な考え方
 

 原則として憲法で保障された言論の自由がありますが、書き込みの内容が事実に反するもの、あるいは機密情報を漏洩するなど、企業秩序を乱す場合は、懲戒処分の対象とすることが考えられます。

(1)懲戒の対象と考えられる書き込み内容
事実に反するもの
批判内容が社会的に相当な範囲を逸脱して不穏当な誹謗中傷となるもの
機密情報を漏洩するもの
上司・同僚の個人攻撃をしているもの など

(2)就業規則の規定
就業規則に懲戒の根拠となる以下のような規定を整備します。
「正当な理由なく、会社の名誉又は信用を損なう行為をしないこと」
「インターネット上に、会社や会社の社員に関する事項を掲載しないこと」 など


(3)具体的な事例
日本経済新聞社事件(東京地裁平成14年3月25日判決)では、取材源の開示など会社方針に反する書き込みをしたこと、社外秘とされている事項を記載したこと、不穏当な表現で会社を誹謗中傷したことを理由に出勤停止14日間の懲戒処分を有効としています
 

2.損害賠償の請求

 内容によっては会社の信用を失墜させたことを理由として損害賠償請求をすることも考えられます。
甲社事件(東京地裁平成14年9月2日判決)では、名誉毀損の不法行為の成立を妨げるものではないとし、インターネット上では、情報の伝達が容易かつ即時に行われ、その伝播力は大きいため、文書など比して名誉、信用をより大きく損なう危険性を有しているとした上で、会社に対して100万円、社長、専務に対してそれぞれ30万円の損害賠償をするように命じました。

 

3.書き込みの削除

名誉毀損に該当するような場合は、掲示板の運用ルールに基づいて掲示板の管理者に当該文言の削除を求めることができます。
また、自社にホームページがある場合は、書き込みの内容は「事実でない」と公式にアナウンスするなどの手だても考える必要があります。 

 

◆ 北九州社会保険労務士 社会保険労務士法人九州人事マネジメント ◆

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