06月
12
2012

【特集4】社員間でトラブルを起こす協調性のない社員

問題社員への対応(4)(社員間でトラブルを起こす協調性のない社員)

 職務に対する知識は非常に高く優秀であるが他の社員を馬鹿にしてしまう態度が出てしまうため孤立してしまう社員、自分の意見ばかり主張し上司や同僚の意見を聞き入れず最後には感情的になってしまう社員などがいると、職場の雰囲気は壊れ、仕事にとって大切なチームプレーが取れなくなってしまいます。いわゆる「協調性」の問題です。
 このような場合によく目にするのが、見てみぬふりをしてそのような問題社員の行動を放置する対応です。「指導して恨まれたくない」「そのうち解決するだろう」「言っても代わらないだろう」と自分なりの理屈をつけ、目の前の問題から逃避してしまうのです。また、「AさんとBさんは相性が悪いなあ」など当事者の人間関係の問題に限定するようなのんきなことをいう経営者もいます。このような状態が長く続くと、そのような会社の姿勢に嫌気をさして他の社員が辞めていくことにつながる例も多く出ています。
1.協調性の欠如の判断
  「業務の遂行に支障を来たしているかどうか」の1点に絞って客観的な判断をします。
  したがって、他の社員が不満を漏らしているだけでは、その事実を示していることに
  はなりません。「チーム内でのコミュニケーションが取れていなかったため、業務の処理が遅れた。」「顧客からクレームが発生した。」など具体的な事実をつかむようにします。 
2.協調性の欠如とはみなされにくい事例
  「親近感に欠け、単独で行動することが多い」、「飲み会、職場旅行などのイベントへ参加しない」などの行為レベルでは、協調性が欠け業務に支障が出ているレベルとは言えないでしょう。経営者の中には、「社員のためを思って企画しているのに何を思っているのか」など自分だけの思いが先走って当該社員に冷淡な態度を取ってしまい、社員の意欲をかえって失わせるような事例もありますので、協調性を間違って解釈しないように注意しましょう。  
3.対応
(1)指導
チームプレーで協力することの必要性、協調性の欠如したどのような職務行動や態度がどのような業務上の支障を来たしているかを、具体的に当人に説明し、改善を促します。
(2)退職勧奨・解雇
大きな事業所であれば配置転換等も可能ですが、小規模の診療所では配置転換はまず不可能です。上記のような指導を繰り返し徹底したにもかかわらず、態度が改まらない場合は解雇もやむを得ないこととなります。ひとりの社員が会社全体の業務や秩序を壊すことは早期に解消しなければなりません。その時は果断に決断をすることが大切です。
ワンポイント
(解雇するための判断ポイント)
(1) 比較的少人数でチームワークや共同作業が不可欠な仕事を行う場合
  (2) 協調性の欠如によって、職場の秩序が 侵害されたと認められる場合
  (3) 問題社員の協調性に欠ける言動が本人の性格などを原因としているため、注意
や指導よっても改善される見込みがないこと(不可能であると考えられること)
  (4) チームワークを必要としない職場への配置転換や職務変更を検討する余地がな
いこと
  「協調性」は職場において重要な項目です。採用選考時は能力や資格などに注目しがちですが、業務を遂行するため際には円滑な人間関係は不可欠です。採用時あるいは試用期間中にしっかりと見極めることが大切です。

◆ 北九州社会保険労務士 社会保険労務士法人九州人事マネジメント ◆

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