06月
12
2012

【特集5】社外の人に会社の悪口、不平不満を言いふらす社員

問題社員への対応(5)(社外の人に会社の悪口、不平不満を言いふらす社員)

社外の人に会社の悪口、不平不満を言いふらす社員がいると、そのことが社外に広まり、風評により会社の信用が悪化しかねない問題を含みます。当の社員からすると、深刻に考えずついつい親密な人に対して愚痴をこぼしただけのことでしかないのかもしれませんが、会社にとっては簡単にはすまされる問題ではありません。また、悪質な事例では、「当社は経営的に危ないので早く取引をやめたほうがいいですよ。」など悪意のうわさを広め、本人はさっさと退職してしまうという悪質な事例もあります。
1.基本的な考え方
そもそも会社の悪口を言う行為は、言論表現活動の自由の観点から、懲戒処分の対象となりうるかどうかを慎重に検討しなければなりません。言論自由を十分尊重した上で、会社の経営の円滑な運営に支障を来たす恐れがある場合などには、企業秩序維持のため、このような発言を規制の対象とし、懲戒処分をすることは当然許されると考えられます。
しかしながら、いきなり懲戒解雇にすることは、一般的には難しいと考えられます。通常は譴責など軽い処分を課し、本人の反省を促すことから始めることになります。懲戒解雇は、社員の言動が原因で明らかに収益が減少し、大きな損害が発生した場合に限られます。
2.対応
(1)服務規律として明示
このようなことを未然に防ぐためにも、就業規則あるいは服務規律などの中に、社外に対して会社に関することを口外しないことを明記し、日頃から徹底して教育しておくことが大切です。
(2)懲戒処分の明確化
また、懲戒規定の中に当該行為が懲戒処分の対象となることを明確に規定します。
ワンポイント 
1.社員の不満の原因を知り、取り除く懲戒処分を検討する上で、なぜそのように会社の悪口を言いふらすのか当該社員の言い分をよく聞いて見ることが必要です。言い分にそれなりの理がある場合は、会社としても改善に取り組むことが大切です。
2.その上で厳重に注意し、それでも態度が改められず、同じことが繰り返される場合は、懲戒処分を行うようにします。
3.懲戒解雇とすることが可能な場合は、当該社員の言動が原因で収益が激減するなど、損害が発生したことが明らかな場合に限られます。

◆ 北九州社会保険労務士 社会保険労務士法人九州人事マネジメント ◆

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