06月
12
2012

【特集7】サラ金の取立てが会社に頻繁にある社員

問題社員への対応(7)(サラ金の取立てが会社に頻繁にある社員)

 最近はサラ金などに多額の借金を抱えて返済が滞り、会社にまで取り立ての電話がかかってくるようなことも聞かれるようになりました。電話が頻繁にかかると周囲の社員にまで迷惑をかけることとなり、会社としてこのような金銭トラブルに巻き込まれたくないため、退職勧奨や解雇したいのだがという相談も寄せられことが増えてきました。
1.サラ金に多重債務があることで懲戒処分ができるか
  多重債務を抱えているということは、私生活上のトラブルにすぎませんので、懲戒処分を行うことはできません。一方で、自己管理能力の欠如が著しく役職者としての適性がないと判断し「人事権」に基づいて役職者の役職をはずす(降職)ことは行うことは可能と考えられます。
2.職場にまで借金返済の督促の電話がかかることを理由に解雇できるか
  その社員の勤務に特に問題がなく、職務を滞りなく遂行している限りは、原則として解雇できません。サラ金から取り立ての電話が頻繁にかかってきて、周囲の社員に迷惑をかけたとしても、それはサラ金業者の行為に問題があるのであって、社員には責任がありません。しかし、本人自身仕事が手につかない、欠勤が頻繁にある、同僚に借金を申し込みトラブルになるというような状況になれば私的な問題として見過ごすわけにはいきませんので本人に勤務態度などについて改善を注意、指導します。それでも改善されない場合は譴責など軽い処分から適用を検討します。十分な労務の提供がないと判断される場合には解雇もありうると考えられます。
ワンポイント
 借金を理由にいきなり「解雇」とすることは問題があります。
1.まずは本人から事情をよく聞く
プライバシーに係る問題ですが、本人から事情をできるだけ詳しく聞き、実態把握をした上で相談に乗ります。事情を話さないと「解雇」せざるを得ないようなニュアンスの発言は厳に慎むことが大切です。
2.業者に対しては法律違反行為を抗議する
  サラ金業者が会社に押しかけてくる、深夜 早朝に電話をかけてくる、暴力的な態度を見せることなどは、貸金業の規制等に関する法律や通達で「違法」とされています。(人を脅迫しまたはその私生活もしくは平穏を害するような言動により、その者を困惑させてはならないとしています。)まず、業者にそのことをきちんと伝えるようにしてください。目に余る行為が続く場合は、弁護士など専門家に相談し対応してください。 

◆ 北九州社会保険労務士 社会保険労務士法人九州人事マネジメント ◆

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